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じーやんの拍子の悪い日々・桂米二

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じーやんの拍子の悪い日々・桂米二
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私の周りではしばしばへんなことが起こります。落語会をやるとしょっちゅう台風を呼んでしまいます。裕次郎でもないのに“嵐を呼ぶ男”の異名を持つ上方落語の語り部、ジーやんこと桂米二の身辺雑記です。Twitter : jeeyan2
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「あつた寄席」に桂鯛蔵が出演します

2018/04/13 17:32
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名古屋の会のお知らせです。

  ☆4月15日(日) 14:00 〜 (開場13:30)
第11回あつた寄席桂米二落語会/熱田 想念寺(ほとんど椅子席)
 〒456-0026 TEL (G)052-671-8639 (G)名古屋想念寺
 愛知県名古屋市熱田区旗屋町509
 地下鉄名城線「神宮西」1番出口北へ徒歩3分
 JR東海道本線「熱田」西へ徒歩7分 無料P有
「東の旅発端」二豆 「厩火事」鯛蔵 「牛ほめ」米二 「不動坊」米二 糸:和女
予約¥3,000 当日¥3,500  問&予 TEL 090-2267-2587 toshi@koboya.co.jp 片岡
または TEL 080-5338-7331 桂米二予約センター(主に留守電)
PCからのメール g-yan@yoneji.com 携帯からのメール yoneji.k-yoyaku.0906@ezweb.ne.jp
フルーツショップ弘法屋提供・果物抽選会あり
 またまた1年ぶりになりました。名古屋の皆さん、桂米二を忘れないでね。
 今回から毎回お囃子は生演奏です。出演者も一人増えました。
 たっぷりとお囃子が入る噺をやらせてもらいます。
 その代わりちょっと値上げさせていただきます。申し訳ありません。
弘法屋

想念寺地図

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今回の「あつた寄席」は6年ぶりに桂鯛蔵君に出てもらいます。鯛蔵君は大物です。なぜ大物なのかお話しいたしましょう。

その6年前の「あつた寄席」の打ち上げで、私と鯛蔵君の二人はしこたま日本酒を飲んだのでありました。それにまた幻の名酒「久保田」があったんですよ。「千寿」やけど。

当時は私も新幹線でした。今は鳴物を積んで行くので車ですが。で帰りの「のぞみ」に乗った二人ですが、鯛蔵君は名古屋を発車した途端に寝てましたね。いや、座った途端やったかもしれません。でも私は起きてました。米原ぐらいまでは。

一人で話し相手が居ないと眠たくなるもんです。うつうつっとしたんですが、ふと目を覚ましたら京都へ停まった瞬間でした。おっと危ない!

1分停車なので、なんとか降りることができました。その時、鯛蔵君も目を覚ましたのでちゃんと言うたんですよ。

「新大阪で寝過ごしたらあかんで」

ちゃんと返事してましたよ。大丈夫ですと。

ここからは後日、聞いた話です。寝過ごしたんですと。その「のぞみ」は岡山行きの最終でした。岡山まで行ってしまったんです、彼は。

まだ電車があれば新大阪まで戻ってもええんやそうです。帰りの運賃を払わなくても。でも最終ですから上りの新大阪行きはありません。岡山駅の駅員さんは親切でした。

「明日の始発に乗ってもらったら、払わなくてもいいですよ。但し一番電車だけですからね」

そんなシステムになってるなんて知りませんでした。それを聞いて喜んだ鯛蔵君ですが、岡山で泊めてくれるところがありません。ビジネスホテルにチェックインして、始発までひと眠り……して起きたら、もう何時間も前に始発は出てしまったのでした。さぞ帰りの「のぞみ」の特急料金は高いと思ったことでしょう。

そんなトラブルが起こらないように、今回は近鉄特急で帰ってもらうことにいたしました。鯛蔵君、乗り過ごしても「難波」やからね。


その鯛蔵君は今夜の「乙夜寄席」の主任です。私もお手伝いで参上いたします。

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予選通過

2018/04/10 11:02
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まさかまさかの予選通過です。昨日、私ども若手育成委員会がプロデュースしている「若手噺家グランプリ予選会@天満天神繁昌亭」の2週目でした。

9人の出場者の中から2人が決勝へ出られるのですが、大方の予想を裏切って桂二葉が1位通過。今週は私、審査員を外れてたので、気楽に聴かせてもらってましたが、やはり自分の弟子には辛口になります。とても予選通過は無理と思ってました。いやほんまに。

見事な二葉の酔っぱらいぶりでした。けど私は実際にもっと酔っぱらってるところを知ってます。ほんまはもっとえげつない。救急車のドアをバンバン叩きよるんですから。……最近の無礼講トークを聴いた人はご存じですね。

まず「上燗屋」を稽古してくれた桂雀太兄さんに感謝せんとあかんね。6月19日(火)の決勝が楽しみになりました。この日も審査員ではないから。

そういうと最近。二葉と一緒に撮った写真がありません。これはもう6年前のアフロの写真。
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審査員

2018/04/07 11:48
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審査員で思い出す一番古い記憶はなんでしょ? 毎日放送の「素人名人会」で三代目林家染丸師匠が「敢闘賞〜!!」と叫んではったことですね。古〜!!

ほんと古いです。当時、私は小学校の3年か4年生、つまり50年ほど前のこと。その染丸師匠が亡くなった後、「素人名人会」の落語、漫才など演芸部門の審査員はうちの師匠、桂米朝、そして五代目桂文枝師匠へと引き継がれたのでありました。

その時分から演芸番組をしらみつぶしに観ていた澤田少年でありますが、自分が噺家になろうとは、そしてその落語の審査をすることになろうとは、夢にも思てなかったんです、はい。

尼崎で開かれている「尼崎落研選手権」と「新人お笑い尼崎大賞・落語部門」という二つのコンクールの審査員をやらせてもらっています。前者は大学の落研の大会、後者はプロ(新人に限る)でもアマチュアでも出られる大会。でも、私が担当してからプロは出てないと思います。アマの大会です。場所も尼ですし。……私、駄洒落はあまり好きやないのですが。

それに以前、プロが出場してアマに負けたという実例が……。そんなこともあってプロは出にくいと思います。場所も尼ですし……。

いいですか。関西人は尼崎を略して「あま」と呼ぶのが一般的なのです。覚えといてくださいね。これは関東の人が埼玉のこと「さい」と呼ぶのと同じです。……これは言わんか。

やってみてわかりましたが、審査員はしんどい仕事です。落語に点数をつけるのですから。スポーツでも早さを競う競技の審査は楽でしょうね。はっきりとタイムが出ますから。落語の審査をやって分かりました。フィギュアスケートの審査は大変やろうなと。……一緒にするな、と思てはるでしょうが。

しかし、やり甲斐がある仕事ではあります。しかも審査委員長なんて肩書をつけてもらうと「エヘン」という気持ちになります。それに大いに勉強になります。その謙虚な気持ちを持ちつつ、順位をつける時はすぱっと決断しなければなりません。しかも「落研選手権」で優勝した人がプロの噺家になった例もあります。……なんで東京へ行ったんや?

その人の人生をも左右することになるのですから、審査員は責任重大です。でもこれはアマチュアの世界です。プロの噺家の審査となると、もっともっとしんどいです。できればやりたくない。それを去年からやり始めることになりました。

上方落語協会にはたくさんの委員会がありますが、以前は風紀委員会というのがありました。繁昌亭の楽屋で噺家に「ハンカチとティッシュは持ってきてますか?」とか、爪が伸びてる若手噺家に「切りなさい」と爪切りを押しつける……そんなことはしません。

「繁昌亭昼席では持ち時間を守りましょう」とか「マクラで下品なことを言うのはやめましょう」とか「楽屋に汗の臭いがしみついた長襦袢を干してはいけません」とか。他に何がありましたっけ。……そうそう、若手指導という大事な役。

その「風紀委員会」が衣替えしまして、「若手育成委員会」と名前もそのままな委員会ができました。メンバーが凄い。香盤順に米二、団四郎、竹林、梅團治、花團治、鶴二、あさ吉と、下の数名を覗いてほぼ還暦という恐ろしさ。一番古い私が委員長ということになりました。協会の理事から副会長の米團治君も参加してます。彼は今年還暦……。

繁昌亭で「乙夜(いつや)寄席」という深夜寄席を始めたのも若手育成委員会です。もう一つの役としまして「若手噺家グランプリ」の運営とお世話。ま、実質的には上方落語協会事務局のTさんが取り仕切ってくれてます。Tさんは協会で若き女性スタッフとして頑張ってくれてましたが、とうとう若手噺家の桂三語君の嫁になった人です。もうドツボにはまって出られないという……これ以上のコメントは控えさせていただきます。その田辺ちゃん……あ、言うてもた。彼女が頑張ってくれてるので我々も役目をこなせるのです。

さて「若手噺家グランプリ」。これはアート引越センターの寺田千代乃会長が「上方落語界の新たなスターを発掘する」という目的で、ボーンとお金を出してくださったところから始まりました。今年で4年目。若手育成委員会は去年からお世話をさせてもらってます。若手からエントリーを募り、出場者を40名に絞り、演目の希望を聞き、できるだけ希望に沿うように、かつ一門、キャリアのバランスを考えた上で、10人ずつ4回の予選に振り分けて、そして予選会の審査です。フ〜〜……。

今までの決勝での優勝者は桂吉の丞君、笑福亭たま君、桂米輝君の3人。それぞれ賞金20万円をかっさらっていきました。ちなみに準優勝は賞金5万円。優勝したら次の年はもう出られませんが、準優勝はまだ出られます。入門18年目までが出場資格ですが……。

4月2日(月)に第1週目の予選会が開かれました。このあと毎週月曜日にあと3回開かれます。私が審査するのは第1週と第3週の2回。落語の持ち時間が8分〜10分。これより1秒多くても少なくても減点されます。みんな、9分ぐらいでまとめたら大丈夫やで。……でも去年はタイムオーバーが多くて私はため息ばっかりついてました。

アマチュアよりプロの審査のどこが大変かというと、普段から可愛がってる、または憎たらしい後輩に点数をつけなければならないということ。しかもその後輩の将来をも左右するのです。ここで優勝して、それをきっかけに大きく羽ばたいた噺家……はまだ居てませんが。

で、第1週の感想。みんな頑張った。レベルが高い。若手育成委員会の○○より上手い……。点数は1点刻みでしかつけられなかったほどの接戦。この日の審査は私以外に竹林君と鶴二君。去年も感じたのですが、みんなの意見が大きく違わないのです。私がええと思た人は、他の二人もええと思たみたいです。これは客席の笑い声にも響いてますね。

という訳で決勝通過は1位が桂ちょうば君、2位が笑福亭喬介君の二人。喬介君は凄いですよ。一昨年、去年と準優勝。今回の予選も第2位。この調子で今年も決勝は準優勝狙いですな。毎年5万円ずつかっさらって、トータルで賞金王を狙ってね。

予選会はあと3回。9日、16日、23日の月曜日、午後6時30分開演、会場は天満天神繁昌亭です。まだチケットありまっせ。決勝は6月19日(火)午後6時30分、これも天満天神繁昌亭。チケットは予選が全部済んでからの発売となります。

決勝の審査はしません。在阪マスコミ各局のプロデューサー、ディレクターが担当してくれはります。私は前説と優勝者発表のみですから、これは気ィ楽ですわ。若手から恨まれずに済みます。

上の写真は開演前、出演順を抽選で決めているところ。林家染太君が1番を引き当てました。したがって、この日のトップバッター。

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空き家に見えますか?

2018/04/01 23:33
腹が立ったのと、呆れたのと、悲しいのと、馬鹿馬鹿しいのがこんがらがりましたね。

ある不動産屋から、いきなりこんな手紙が送られてきました。

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うちの家が空き家だから売ってくれ、と言うてる訳です。ポストに「この近辺で売家を探してます」というチラシはよく入ってるけど、こんな直接的なものが郵送されてきたのは初めてですわ。

うちの家って空き家に見えますか? 表札は二つもかかってるし、車や自転車は置いてあるし、誰も捨てないビニール傘は放ったらかしになってるし、ビールや缶チューハイ(本搾りのみ)のケースはゴロゴロしてるし、この間までは障子も破れてボロボロでした。生活臭がプンプンしてます。

ちょっと変わってるといえば、小太りの若い男がちょいちょい出入りしてることぐらいですか。これは弟子の二豆ですが、充分怪しい。私も怪しいと思う……。

法務局では個人情報は守ってくれないのですね。この手紙の宛名の連名がうちの機密情報です。嫁はんの名前(消してますが)が先になってるでしょ? これはうちの家の持ち分を大きく表してます。嫁の持ち分が4分の3で、私の持ち分が4分の1だから。うちの経済的な情報がみんなバレてる。……ほっといてんか。

ま、郵送だから届いたんでしょうな。直接、ポストに入れに来たら思いとどまったんとちゃう? つまりろくに調べてないちゅうことやね。

こんな不動産屋と取引している人が居てはったら、心からお悔やみいたします。うちは絶対に売りませんからね。第一まだローンが残ってる。……ほっといてんか。

ところで担当の○○さん、いくらで買うてくれるんですか?

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桂米朝と「たちぎれ線香」(メルマガ・アーカイブス)

2018/03/20 07:39
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ずっと昔からうちの師匠、桂米朝の最高傑作は「たちぎれ線香」と「百年目」と言われてきました。どちらがいいかは意見の分かれるところでもあり、甲乙つけるべきものでもないように思います。弟子にも「たちぎれ派」と「百年目派」があって、これは自分ならどちらをやりたいか、ということなんですが……。

それで言うと、私は「百年目」でして、若干32歳(今60歳)で初演いたしました。もちろん師匠に稽古してもらってます。大勢の弟子の中で最初に手がけたのは私だったのです。どないや? 出来がどうのこうのというのは置いといて……。

「たちぎれ」の初演は45歳(今は60歳と6ヶ月)になってからでした。もうやらないでおこうかと考えたこともありましたが、桂米朝の傑作を弟子としてはやっぱりやってみたかった。もう一つ言うと、演出を変えてやる人もあるので、私は師匠のものをそのまま受け継いで伝えたかったということもあります。それと主人公は若旦那なんだから、私自身が老けないうちに……これはもう手遅れでしたが。

この「たちぎれ」をうちの師匠がこれまでに何回ぐらいやってきたか? はっきりとしたことはわかりませんが、私の思うのには100回近くやってはるのではないかと。ま、すごい数であることには違いないです。「たちぎれ」を100回ですよ。「動物園」や「子ほめ」を100回と違いますよ。

もう30数年前のことですが、うちの師匠が正月のサンケイホール「桂米朝独演会」で、3日間連続で「たちぎれ」をやりました。私も舞台袖で3日間すべて聴かせてもらいました。ゾクゾクし通し、至福の40分でした。

最終日の打ち上げパーティーで、この「たちぎれ」は絶賛の嵐でした。皆さん、それだけ感激されたということなんでしょう。

あの頃、大阪で師匠と一緒に飲んだ時、タクシーで帰る師匠を見送ろうと立っている私を、無理やりタクシーに引きずり込み、拉致されるように武庫之荘のお宅まで連行されることがよくありました。そして京都までの終電がなくなった頃にこう言うのです。

「ところでお前、今晩どないするねん?」

そんなもん泊めてもらわなしょうがないがな。

その晩も武庫之荘の師匠宅まで拉致されてしまい、泊めてもらうことになりました。結局、寝酒の相手なんです。寝床に入った師匠は、そばに座ってまだ酒を飲んでる私に向かってボソッとこんなことを言いました。

「わし、今日えらいみんなから『たちぎれ』のことを誉めてもろたけど、わし自身は昨日のほうが出来は良かったように思う……」

どう答えようかとちょっと迷いましたが、正直に言いました。

「私もそう思います。3日間とも全部聴かせてもらいましたが、昨日だけなんです。舞台袖でボロボロ泣いたんは……」

そう言うと、ニコッと笑って「そうか」とだけおっしゃいました。人間国宝のうちの師匠でも、いつもいつも自分で納得ができる出来……という訳ではなかったのでしょう。でもその1986年1月3日の「たちぎれ線香」はそれはそれは素晴らしい鳥肌物でした。でもそれはその場に居た人、その日のお客様しか知らないんです。所詮は落語って消えて行く芸ですから。

上方落語には東京落語のいわゆる人情噺はありません。この「たちぎれ」はサゲがある落とし噺ですが、立派な人情噺だと思います。なんというても美しいラブ・ストーリーです。ラブ・ストーリーが嫌いな人はいないでしょう。

久しぶりに私も「たちぎれ」をやってみたくなりました。この秋にやってみましょうか。ひっそりと。


《桂米朝と「たちぎれ線香」》 〜2014年12月31日付メルマガ巻頭エッセイより〜

私の年齢と状況は2018年3月現在に修正しています。

最初の写真は1994年8月30日、サンケイホールの楽屋。1994年8月30日

あとの写真の人形二つ。右は米朝人形。よく似てます。左は小米朝人形。米團治君が小米朝になる前から小米朝と呼ばれてました。博打の守り神です。夫婦で花札をやってはる時、いつも傍に置いてありました。もちろん花札はママのほうが強くて、ママが勝った日は夕食のおかずが豪華になりました。


☆追記☆ 2018/03/20

昨日は師匠の命日でした。まる3年。武庫之荘の師匠のお宅へ久しぶりに伺って、献杯してきました。ま、ただただ飲んでただけですが……。

実は、うちの師匠が亡くなる2ヶ月前に一度、危篤になったことがありました。その日はうちの兄弟子の桂米八兄さん(この方も若死にでした)のお通夜の日でした。一度、本当に危なかったのに、何故かそこから息を吹き返し、そのあと2ヶ月生き延びたのでした。別に延命措置をした訳ではないのに。

昨日、その話をしていたら団朝君がこう言いました。

「米八兄さんが『師匠、まだこっちへ来たらあきません』と止めはったんですなあ。兄さんの最後の親孝行やと思いましたで」

それを聞いた私が、

「ひょっとして、最初の親孝行と違うか?」

また要らんことを言うてしまいました。爆笑になったけど。

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亀岡市立本梅小学校の落語発表会

2018/02/20 21:22
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昨年7月から指導を始めた亀岡の本梅(ほんめ)小学校の5、6年生14人。今日は明後日の発表会に備えてのリハーサルでした。今まで10回以上に渡って稽古を重ねてきましたが、子ども達はここへ来てやっとトップギアに入ったようです。ほんま、ちょっと心配したよ。

もう一校教えに行ってる笠置小学校はもう何年も行ってますから、それなりに形はできています(発表会は去年10月に終了)が、本梅小学校は一からなので時間がかかりました。またのんびりしてるわ。発表会が近づかないとできないタチなんですね。考えたら私と一緒や。

今日は本番同様に体育館の舞台で、舞台衣装の浴衣を着たのですが、どう見ても温泉巡りです。それは無理もないことで、浴衣は近所の湯の花温泉の旅館から借りてきたのですから。せめて角帯をきりっと締めてほしいのですが、みんな帯の位置が高くてちょっと天才バカボン状態。文楽のツメ人形にも似てますなあ。背中に手ェ入れてみたくなります。

それでも衣装を着て、出囃子に乗って出て、本番とおんなじようにしゃべったのですから、ちょっとは緊張がほぐれたかな?

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発表会「本梅子ども寄席」はどなたでもお入りいただけます。22日(木)午前10時25分開演、場所は本梅小学校体育館です。但し、ちょっと遠いよ。JR亀岡駅から西へ徒歩2時間……。

その稽古の様子が京都新聞に紹介されました。

落語で子ら表現力養う 京都の小学校で体験授業
http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20180219000172

さて、いつもいただいている給食ともそろそろお別れ。今日はチキンライス、ベーコンと白菜のスープ、それに野菜ゼリーがデザートで付いてました。

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「つる」は落語のエッセンス

2018/02/20 08:28
「つる」桂米二

えっ? やったことないのに。出てる。

まだ若かりし頃、「桂米朝独演会」それもうちの師匠にとっても大舞台、大阪サンケイホールの正月の独演会です。その前座の出番をいただいたのですが、その時の私の演目が「つる」。持ちネタではないのですよ。うちの師匠に言おうかと思いました。

「私、やったことがないので、師匠の独演会ではとてもとてもできません」

これを言うたら、おしまいですやん。で、考え直しました。ほなやってみよか。

縁というのは不思議なもので、これが私と「つる」の出会いやったんですね。さすがにネタ下ろし(初めてやることです)という訳にはいきませんが、どこか他の会で下ろして、1月2日、3日の「桂米朝独演会」でやらせてもらいました。これが思いの外、評判が良かったのです。

下りてきた時、舞台袖で聴いていたうちの師匠の一言はこうでした。小言ではなく笑顔でしたよ。

「サゲは、もっとくそうにやらないかんで」

そのくさいやり方を避けたくて、あっさりやったのですが……。でも私も今はずいぶんくさくなりました。あ、ここで言う「くさい」は、においのことではありませんよ。演出上の「くさい」ですからね。

「『つる』は落語のエッセンスや」

うちの師匠はよく言うてました。これは大師匠(系図的に祖父、つまり師匠の師匠)の四代目桂米團治師匠が言うてはったことやそうです。創元社「米朝全集」の解説から引用します。米團治師匠がうちの師匠におっしゃったお言葉です。

「この『つる』という噺は落語のエッセンスやで。短い中に話術のほとんどすべてのエッセンスがそろっている。軽く流す、かぶせる、はずす、とまどう、運ぶ、強く押し出す、気を変える……など。それにサゲのバカバカしい面白さ、これがうまくやれたら大抵のネタはやれる。大ネタは作の力でかえってやりやすい、こんな噺がむつかしい。これにないのは地(じ)の言葉(ナレーション的な説明)ぐらいのもんや」

米團治師匠はこの「つる」をよくやってはったそうです。手元に「桂米團治をしのぶ」という秘蔵のテープがあります。これは昭和58年(1983)に開かれた「四代目桂米團治三十三回忌追善落語会」での座談会の模様が収録されています。松鶴、松之助、米之助、米朝の凄過ぎる4人の座談会。これがおもろい、おもろい。あなたも聴きたい?

ここで松鶴、米朝の二人が言うてはります。当時の寄席、大阪の戎橋松竹でも京都の富貴でも「つる」ばっかりやってはったそうです。これがおもろいこともなんともない。お客が全然笑わない。京都の富貴の席亭が爆笑ネタの「代書」をやってくれ、と言うたそうですが、これに反発しはったんですな。十日間全部「つる」。これで富貴をクビになったという話が残ってます。六代目松鶴師匠の一言。

「この『つる』をおもろいネタにしたんは我々や」

うちの師匠はこの「つる」を大事にしてはりました。時々ですが、晩年までやってはりました。「なんでこの会で『つる』やねん?」と我々も思たし、お客も思いはったことでしょう。でもこれが爆笑なんやさかいしょうがない。

という訳で(どういう訳や?)「つる」をやります。


  ☆2月21日(水) 18:30 〜 (開場 18:00)
第24回京の噺家桂米二でございます@繁昌亭/(G)天満天神繁昌亭(椅子席)
 地下鉄「南森町」4-B出口・JR東西線「大阪天満宮」JR3出口 3分
「つる」「天狗裁き」「猫の忠信」米二 三席
「田楽喰い」優々  ゲスト「兄貴の頭」仁智 糸:貴子
前売¥3,000 当日¥3,500 ユース(25歳以下・要年齢証明)¥2,000 全席指定
前売券発売中&予約受付中!! ぴあ 0570-02-9999 Pコード 597-700
問&予 TEL 080-5338-7331 桂米二予約センター(主に留守電)
PCからのメール g-yan@yoneji.com 携帯からのメール yoneji.k-yoyaku.0906@ezweb.ne.jp
主催・お問い合せ TEL 06-6365-8281 米朝事務所
TEL 06-6352-4874 繁昌亭窓口
後援:果物専門店 丸留(TEL06-6351-0901)
 ◎丸留の高級果物が当たる抽選会有り
 半年に一度でもう24回目、今回のゲストは笑福亭仁智兄さんです。
 ユース割引あります。25歳以下は社会人でも学生でもお安くします。
 なおユース割引は米朝事務所と桂米二予約センターのみの扱いとなります。
 チケットぴあ、コンビニ、繁昌亭窓口での取り扱いはございません。
後援:果物専門店 丸留

天満天神繁昌亭

天満天神繁昌亭地図

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ご予約メールお待ちしております。開演の2時間くらい前まではOKです。いや、1時間前でも行けるかな? とにかく私がメールを確認できたらそれでええのです。時間の都合等で予約できなかった方は、メルマガ、ブログ、Twitter、Facebook、Instagram、LINE……なんでもええから「見た」と言うてください。前売料金にさせていただきます。案内葉書持参もお安くいたします。ユース料金は前売当日とも同じです。

続いて日曜日は大津です。ここでは「つる」を出してませんが、そのうちにやりますね。「厄払い」もうちの師匠が大事にしてきはったネタです。正月番組ではよくやってはりました。軽くて面白い噺なんですが、難しいです。私はこれをやって爆笑になった時と、クスリとも受けなかったことがあります。完全に蹴られたというやつ。それでもやり続けてます。なんでやろ? とにかく魅力のある噺なんです。こないだ動楽亭昼席でやった時は爆笑になったことをちょっとご報告しておきます。

そしてゲストには地元、大津市出身の桂三風さんをお願いしました。いつもこの会は地元出身の噺家を頼りにしている心細い会でございます。

こちらも、ご予約に関しては同上でございます。


  ☆2月25日(日) 14:00 〜 (開場 13:30)
第5回びわ湖浜大津寄席/(G)スカイプラザ浜大津7F・スタジオ1(椅子席)
 京阪電鉄「浜大津」北へ徒歩1分
 〒520-0047 滋賀県大津市浜大津1丁目3-32 TEL 077-525-0022(木曜日休館)
「天災」そうば「厄払い」米二 ゲスト「下町の散髪屋さん」三風 「不動坊」米二 糸・絹代
前売・予約¥2,500 当日¥2,800 ユース(25歳以下・要年齢証明)¥1,000
全席自由 前売券発売中&予約受付中!!
前売券取扱所 スカイプラザ浜大津 大津百町館 奏美ホール イープラス
問&予 TEL 080-8941-7211 江口 ※留守番電話
実行委員会 PCからのメール biwakohamaotsuyose@gmail.com
携帯からのメール biwakohamaotsuyose@docomo.ne.jp
桂米二予約センター PCからのメール g-yan@yoneji.com 携帯からのメール yoneji.k-yoyaku.0906@ezweb.ne.jp
主催:びわ湖浜大津寄席実行委員会
共催:スカイプラザ浜大津  後援:京都新聞 びわ湖放送
 京阪電車の「浜大津駅」が3月に「びわ湖浜大津駅」に改名するのを先取りして、
 この落語会のタイトルを「びわ湖浜大津寄席」にいたしました。
 メール予約は実行委員会、桂米二予約センターのどちらでも承ります。
スカイプラザ浜大津

びわ湖浜大津寄席ブログ

スカイプラザ浜大津地図

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