おひねり
かしも明治座でのこと。落語の部で、二乗が高座へ上がったとき、客席から何かが投げ込まれました。
すわ、爆弾……。テロかな? そんなはずないです。白い小さな物でした。どうやら、おひねりが飛んできたようです。
「こんなん初めてです」
彼は言うてましたが、私もちょっと記憶にないです。ただこの頃、この記憶が曖昧でして……。ま、一ぺんもなかったことにしときまひょ。
二乗の落語が終わったとき、また飛んできました。彼はそれを拾い集めて下りて来たのでした。
次は私。座って頭を下げてるときに、飛んできたようです。そんな音がしました。……でも見えない。なんで?
舞台まで届かなかったんです。客席の最前列に落ちたようです。
「しっかり投げてくださいよ」
この一言で爆笑。いい“つかみ”になりました。
終わったときにまた飛んできて、今度はちゃんと舞台まで届いて、二乗が拾い集めてくれました。これがたくさんありますねん。
一つ開けてみたら、100円玉が一つ入ってます。全部でおひねりは20個を超えてたでしょう。とにかくいただいて帰ることにしました。
帰ってから全部開けてみてびっくりしました。100円玉ばかりと思ってたら、ちよいちょい500円玉も混じってるやおまへんか。札は1枚もなかったけど……。
トータルで5,200円もあったということは、税務署に内緒にしといてくださいね。
この記事へのコメント
そうなんです.私も師匠の "品のある高座" が大好きです。
だって9月14日に取材を受けたのですよ。写真がそうです。半袖やし、絽の着物やもんね。
お札は投げられませんけど・・・。
何か、決まりやマナーが、あるんでしょうか?
落語会のチラシに包んであると、あまりいい気はしません。持って帰ってほしいもんね。