ちちんぷいぷい 二葉密着取材

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二葉が入門したのが2011年3月9日。東日本大震災が同年3月11日。2日違いです。もし先に東日本大震災が起きていたら、私は二葉を弟子に取っていなかったでしょう。大きな災害があると我々のような仕事は激減するので、とても弟子を育てる余裕はなくなってきます。そういう意味では二葉と私は縁があったのでしょう。

女の弟子を取るなんて考えたこともなかった。仮に弟子志願が来てもはじめから断るつもりでした。なぜかと言うと、もともと落語は男が男を演じ、男が女を演じるようにできている芸だからです。つまり歌舞伎と同じで男の世界なのです。と言うて女性落語家を否定してる訳やないですよ。

「女にはどう教えたらええかわからへんさかい、わしゃ女の弟子はよう取らん。よう育てんねん」

桂米朝がよく言うていた言葉です。当然、私も同じ考えでした。ですから、二葉が最初に「弟子にしてください」と言うて来た時も同じように言いました。でもなぜか心惹かれるものがあったのも事実です。当時は爆発したようなアフロヘア。私の目は彼女の顔より頭に釘付け。なんでこんな子が俺の弟子になりたいねん? こういう子を無下に断ったら後悔するのと違うやろか?

実際、弟子にしてみたら……後悔しました。弟子にしたことを。なんでこんな手間のかかる子を弟子を取ったんや?

でも今は「無下に断ったら後悔するのと違うやろか?」と思ったことが正解だったように思います。他の弟子は除く。二葉はそれだけ成長しました。

注目してくれる人も多くて、最近はマスコミにも登場しています。ラジオのレギュラー番組もありますし。1本だけですが。

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先日の「臨時停車の会」で二葉が密着取材を受けていました。テレビカメラが二葉を撮りまくったのです。その番組は、関西の皆さんがよくご存じの「ちちんぷいぷい」。私も少しは収録に参加しましたから映ってるはずです。あ、私、鼻声です。

本日1月31日(金)放送です。時間はたぶん午後2時15分頃。関西ローカルですが、宮崎でも放送してるみたいですね。知らなんだ。

さあ、ついでに落語会のご紹介を。日曜日の会を二つ。

音太小屋はネタゴヤと読みます。狭くて汚いライブハウスでほんまにエエトコです。でも以前よりは綺麗になりました。大好きなスペースで気持ち良くしゃべれます。もちろんマイク無し。

  ☆2月2日(日) 14:00 ~ (開場 13:30)
第57回桂米二音太小屋寄席/天満・(G)音太小屋(2F・椅子、腰掛席)
 大阪市地下鉄・阪急「天神橋筋六丁目」東へ徒歩5分
「商売根問」慶治朗 「植木屋娘」米二 「紙入れ」鯛蔵 「火事場盗人」米二 糸:陽子
予約・案内葉書持参¥2,500 当日¥3,000 ユース(25歳以下・要年齢証明)¥500
問&予 TEL (G)06-6353-6985 FAX 06-6353-6984 音太小屋(日本会計用品内)
PCメール(音太小屋) tsmtz@yahoo.co.jp
または桂米二予約センター TEL 080-5338-7331(主に留守電)
PCメール・Gmailはこちら g-yan@yoneji.com
携帯メール(docomo・ezweb等)はこちら yoneji.k-yoyaku.0906@ezweb.ne.jp
 3ヶ月に一度開催の予定ですがなかなかうまく行かず、今回は前回から2ヶ月後です。
 樋之口町交差点西南角から少し西の「米二幟」が目印。その超細い路地を入ってすぐ。
 終演後、参加料1,000円(1ドリンクと軽食付き)で懇親会あります。お代わりは別料金。
音太小屋

音太小屋地図

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その次の日曜日は「びわ湖浜大津寄席」。年3回開催のうち2回は京阪電車、びわ湖浜大津駅の隣のスカイプラザ浜大津。1回は上栄町駅に近い奏美(そうび)ホール。今回は奏美ホールです。小ぢんまりした音楽用のホールで、声がよく響きます。もちろんマイク無し。マイク使ったら……これが喧しいんですわ。

  ☆2月9日(日) 14:00 ~ (開場 13:30)
第11回びわ湖浜大津寄席番外編/(G)奏美ホール(椅子席)
 〒520-0057 滋賀県大津市御幸町6-9 TEL 077-524-2334
 京阪電鉄京津線「上栄町」東へ徒歩3分
 JR東海道本線「大津」北西へ徒歩7分
「ちはやふる」米輝 「書割盗人」まん我 「持参金」米二 「宿屋仇」米二 糸・益子
予約¥2,500 当日¥3,000 ユース(25歳以下・要年齢証明)¥1,000  全席自由
問&予 TEL 080-8941-7211 江口 ※留守番電話
実行委員会 PCメール・Gmailはこちら biwakohamaotsuyose@gmail.com
携帯メール(docomo・ezweb等)はこちら biwakohamaotsuyose@docomo.ne.jp
桂米二予約センター PCメール・Gmailはこちら g-yan@yoneji.com
携帯メール(docomo・ezweb等)はこちら yoneji.k-yoyaku.0906@ezweb.ne.jp
主催:びわ湖浜大津寄席実行委員会  後援:FMおおつ
 諸般の都合で、今回は京阪電車「上栄町(かみさかえまち)」の奏美ホールです。
 その次はまたスカイプラザ浜大津の予定です。ややこしくてすみません。
 年3回のうち2回はスカイプラザ浜大津、1回は奏美ホールで開催です。
 ご予約は実行委員会、桂米二予約センターのどちらでも承ります。
 奏美ホールは音楽用の小ぢんまりとした素晴らしいホールです。
びわ湖浜大津寄席ブログ

奏美ホール

FMおおつ

奏美ホール地図

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上方落語勉強会・桂三金君のこと

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昨年11月に僅か48歳でこの世から居なくなった桂三金君。新作落語の印象が強いけど古典落語にも通じていて、仲間内にも人望が厚かった男でした。

上方落語協会若手公演委員会(桂米二が委員長)で新作落語の新しい企画を立ち上げかけているのですが、メンバーに自作の新作落語を手がけている噺家が居なかったので、三金君を招いて意見を聞いているところでした。電話でもいろいろと話をしたので、その熱い声がまだ耳に残っています。今更ではありますが、ご冥福をお祈りいたします。

その三金君に最後に会ったのが「上方落語勉強会」。毎回、新作落語を演じてそのタイトルをお客に決めてもらう「名づけ親はあなたです」に出演してもらいました。自作以外の新作は珍しいのですが、くまざわあかね先生の新作落語に挑んでくれました。お客様からの投票でタイトルは「ある時↑ある時↓」に決まりました。矢印が入るという異色のタイトルです。これから彼がこのネタをどう成長させて行くのか楽しみにしていましたが、叶わぬことになってしまいました。

その打ち上げでも三金君はよく食べてましたね。私、その時も訊いたんですよ。心配になって。「体は大丈夫か? どこか悪いところはないか?」と。大量に注文したので、勘定もちょっと心配でしたが……。

「全然。大丈夫っす」

それが彼の答えでした。でも……。

ひょっとして自作以外の新作落語が重荷になっていたということはないやろうね? それぐらい普段やらないことに取り組むのはしんどいことなんです。私もこの企画で新作落語を手がける時は、それはもう苦しんでますから。

で、次のこの「名づけ親はあなたです」の演者は桂坊枝君です。明日です。坊枝君、体は大丈夫かい?

  ☆1月29日(水) 18:30 ~ (開場 18:00)
第256回上方落語勉強会/京都府立文化芸術会館3F和室(一部椅子席)
 河原町通・市バス「府立医大病院前」すぐ
 京阪「出町柳」or「神宮丸太町」徒歩12分 有料P有
「阿弥陀池」文五郎 「あわての使者」そうば
「小佐田定雄新作Vol.99・お題の名づけ親はあなたです-その119」坊枝
「池田の猪買い」米二 「幸助餅」菊丸 糸:陽子
前売・予約¥1,800 当日¥2,000 友の会予約¥1,500 学生¥1,500
限定20席パイプ椅子席予約¥2,000 同友の会予約¥1,800
問&予 TEL (G)075-222-1046 (G)京都府立文化芸術会館
PCメール・Gmailはこちら g-yan@yoneji.com
携帯メール(docomo・ezweb等)はこちら yoneji.k-yoyaku.0906@ezweb.ne.jp

京都府立文化芸術会館

京都府立文化芸術会館地図

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三金&石松。珉珉で大食漢が二人揃った時の写真です。この日の勘定は高くつきました。

米二・塩鯛二人会

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昨年は病気休演で出られなかった桂塩鯛さん。今年は元気に出演してくれます。その代わり、私が風邪引きです。昨年からずっと引きずってる。この間、NHKで私の「風の神送り」が放送されて、風の神が退散してくれたと思たのに。桂米二の「風の神送り」には効力がないようです。

今夜です。ご予約まだの方へ。「米二のブログを見た」の暖かい言葉で前売料金の3,000円にさせていただきます。

  ☆1月21日(火) 18:30 ~ (開場 18:00)
第12回米二・塩鯛二人会/(G)天満天神繁昌亭(椅子席)
 地下鉄「南森町」4-B出口・JR東西線「大阪天満宮」7号出口・徒歩3分
オープニング・トーク「向う付け」米二 「桜ノ宮」塩鯛
「親子茶屋」米二 桂三枝作「ワニ」塩鯛 糸:美紀
前売¥3,000 当日¥3,500 ユース(25歳以下・要年齢証明)¥2,000 全席指定
問&予 TEL 080-5338-7331 桂米二予約センター(主に留守電)
PCメール・Gmailはこちら g-yan@yoneji.com
携帯メール(docomo・ezweb等)はこちら yoneji.k-yoyaku.0906@ezweb.ne.jp

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長唄「五郎時致」

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稽古ごとが盛んな米朝一門の中で、私はそれほど熱心ではありませんでした。それでも若い頃から、浄瑠璃(義太夫)、小鼓、狂言と、こそこそっと習いに行きました。ほとんど綺麗さっぱり忘れましたが……。

小鼓は望月太津八郎師匠のところへお稽古に通いました。90歳までお元気で、お酒もお好きでした。驚くなかれ、その年になられても一緒に立ち飲みの店へ行ったことがありましたから。米左君はここで名取になって、望月太八三(たやざ)という名前も持っています。スゴっ!! 他に吉弥君、阿か枝君も習いに行ってましたね。

小鼓は借り物です。桂文我君が持っていたものを借りてます。使わないというので預かってるのです。それなら売ってくれ、と頼みましたが、断られました。その代わり、ずっと持ってもらっていいし、いつでも使ってくれ、と言うのです。

そのうち皮がへたってきて、使い物にならなくなったので、皮だけ新しくしました。本物の鼓は馬の皮ですが、これは合成樹脂です。パチもんですわ。それでも高かった。つまり皮だけ自前になったのです。胴と調べ(紐)は文我君の物。さあ、ややこしなった。財産としては誰の物?

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長唄や三味線を習っている噺家も居て、いつの間にやら噺家だけで長唄の演奏ができるようになってました。昔はいろんなところでやりましたねえ。レパートリーは「五郎時致」と「雛鶴三番叟」。2曲もありました。私は特に「五郎」が好きで、その後、私の出囃子に使わせてもらってます。

それから20年以上経ちました。もう二度と演奏することがないやろうと思てた「五郎時致」を、噺家とお囃子さんで演奏することになったのです。それも正月の2日と3日、新春吉例、サンケイホールブリーゼの「米朝一門会」で。米團治社長から頼まれました。

米朝事務所の社長に米團治君が就任して、いろいろと新しいことを考えて、それを実行に移してくれます。最初にやったことが事務所のトイレの改修工事やそうですが……。

トイレの次が長唄演奏? ま、よろしい。でも私は裏サンケイと呼ばれている「落語初詣~気分はご参詣」があります。毎年こちらへ出てるのです。表サンケイには出られへん、と思たんですが、時間差がありました。表は午後2時開演、裏は午後2時半開演。しかも長唄は幕開きでの15分ほど。サンケイから森ノ宮ホールまでは、大阪環状線で11分。掛け持ちできるやん。

10月から稽古を始めることになりました。そんな時にふと思たんです。

「鼓はどこにある?」

押入れを隅から隅まで捜したら出てきました。ケースがかなり汚れてました。何も手入れをしてなかったからねえ。

「鼓は鳴るやろか? 皮はへたってへんやろか?」

手に取って鳴らしましたが、鳴りません。えらいこっちゃ……。でもこれはオレの腕がなまってるだけやわ。時々ちゃんと鳴ることもあったから。ほとんどポンではなくて、ポソッ、ポソッ言うてます。

「譜面は? 稽古用の音源は?」

これはすぐに見つかりました。紙の譜面はスキャナーで読み取って、iPadで見られるようにしました。何回か太八三師匠の指導の下、鳴物だけ集まって稽古して、いよいよ唄、三味線と一緒のお稽古です。

メンバーをご紹介します。唄の立て(筆頭)が桂文之助、続いて桂米輔、桂吉弥、桂歌之助。三味線の立てが大川貴子、続いて豊田公美子、桂米輝、浅野美希。大鼓(おおかわ)が桂米左(望月太八三)、小鼓が桂米二、太鼓が桂佐ん吉、笛が桂あさ吉。

鳴物では、米左君はもちろんのこと、あさ吉君は若手噺家に指導しているぐらいの笛の名手。頼りないのは私と太鼓の佐ん吉だけ。ま、よろしい。

唄と三味線の指導は今藤政之祐師匠。まだ若い方ですが、長唄の世界では凄いお師匠はんです。別の言い方をしたら月亭八方師匠の娘婿。それに最近わかったことがあります。政之祐師匠の姪(たぶん)に当たる女性とうちの長男が同級生やったんです。政之祐師匠は祇園のお生まれですが、やっぱり京都は狭いわ。

全員が集まっての稽古。はじめは頼りなかったけど、だんだん少しは揃うようになってきました。問題は私。譜面があったら打てますが、ないとあかんのです。つまり、覚えられへんのです。さあ、困った。

「前に置いときはったらよろしいやん」

太八三師匠は言うてくれましたが、譜面を置いていいのは唄だけなんです。他が置いてるのは見たことない。それに譜面ではなくてiPadですよ。もう必死ですわ。家でも電車でも歩きながらでも「チリカラチリトト、スタスタスットン、スットンスタスタスットン」と、こればっかり。昔はちゃんと覚えてたはずなんやけどなあ。

年明けの1月2日の朝、全員揃ったところで、まず楽屋で通して演奏しました。前にiPadを置いて。チラッチラッと見ながら。続いて本番同様、舞台で通しの演奏、リハーサルです。ここもiPadを置きました。ところが、ここではさすがにチラ見ができない。膝元に置くと覗き込まないと見えないのです。これでは本番に置いても無駄です。

さあ、それから本番まで頭の中で覚えにくいところを何回繰り返したことか。落語ではこんな努力せえへんけど。

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さて本番。うまく行ったか? 行かなかったか? ……それがよくわからんのです。細かいミスはあったけど、なんとなくやり切って、みんなに迷惑かけるようなミスはなかったはず。最後まで覚えられなかったところも、なんとか、なんとか覚えてて大丈夫でした。

全体的には良かったんちゃう?

政之祐師匠の指導は本当に親切丁寧でした。最後まで。ま、ぶっちゃけた話をすると、本番演奏中、赤いひな壇の陰に隠れて、後ろで一緒に唄ってはったんですよ。一人だけ唄が上手い人がいると感じませんでしたか? それは政之祐師匠の声だったんですよ。師匠、ありがとうございました。今度は南座でやりたいですね。……やらへんちゅうねん。

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